・4月某日、京都で日本内科学会総会が開催されたため、参加してきました。当日は、曇りのち雨、あいにくのお天気でした。
・今回は学会のついでに、市内右京区にある『仁和寺(にんなじ)』まで足をのばしてきました。
このお寺は、平安時代に創建され、天皇の皇子・皇孫が住職を継承されてきたことから、「(旧)御室御所(おむろごしょ)」とよばれています。
写真は、正面入り口に建つ重要文化財の「二王門」です。これは京都三大門の一つに数えられ、左右に金剛力士像が安置されています。
・境内には、御殿と庭園がひろがり、簡素な美が表現されています。奥に重要文化財の「五重塔」も覗いています。
・これらは、H6に国連の世界遺産に登録されました。
また本尊の「金堂」は、国宝の指定を受けています。
・霊宝館は、仏像、仏画、経典、日記、そして「漢方古医書写本」などの国宝が所蔵されていることで有名です。運よく春の『名宝展』が開かれていたため、それらを拝観してきました。
・展示されていた代表的な漢方古医書(写本)は以下です。
日本最古の医書 「医心方」(丹波康頼(912-995)撰述)
黄帝内経注釈書 「黄帝内経太素」(楊上善 (唐代初)撰注)
薬学本草書 「新修本草」(蘇敬ら(7世紀)撰述)
もちろん、これらは撮影できるものではありません。
ここでは原物を見せていただき、感激し、帰ってきた次第です。
普段私たち漢方医は、下の影印出版されている書籍に触れています。
・医心方ー仁和寺本影写本(オリエント出版社)
・仁和寺本 黄帝内経太素 東洋医学善本叢書 (東洋医学研究会)