健康な身体の様子を正円(〇)に例えるなら、病気のゆがみ方には「円から外側にはみ出すようなもの」と、「内側にへこむようなもの」があります。
円から外側にはみ出す『突出型のゆがみ』とは、モノが過剰になっている様子のことをいいます。これを「元気」のあり方で表現すると、あふれてしまって、イライラ、かっとなっている状態です。
一方『へこみ型のゆがみ』とは、モノが不足している様子のことをいいます。つまり、元気がなく意気消沈、ウツっぽくなっている状態です。
『突出型』にしても、『へこみ型』にしても、ゆがみの度合いが大きいほど重症といえます。
『突出型のゆがみ』の漢方治療では、過剰な部分を削りとるため瀉剤(しゃざい)をもちいます。これは、体外に過剰な気を吐き出すためのお薬であり、気をダイエットする、引き算の治療薬です。
逆に『へこみ型のゆがみ』の漢方治療では、足りない部分を補うため補剤(ほざい)をもちいます。これは、気を生み出すためのお薬であり、気を増す、足し算の治療薬といえます。
ところで、お薬以外に生活の中で工夫できるとしたら、どのような手立てがあるのでしょう。
『突出型のゆがみ』に対応するには、「体を動かす」ことが最適です。これによって、余分なエネルギーを消費・発散させることができます。
また『へこみ型のゆがみ』へ対応するには、「よく食べる」「よく眠る」ことが適当です。これによって、新しい元気が湧いてきます。
この足しと引きによって、正円形に近い身体にチェンジできるので、試してみてください。